ロングステイ観光学会で2022年度に活動する分科会が採択されましたので、お知らせいたします。
〇海外ロングステイ経験者へのインタビュー調査
代表申請者:小山 知子
テーマ:海外ロングステイ経験による意識と行動の変化-ロングステイ経験者へのインタビュー調査の分析-
目的:最新のJTB総合研究所(2022年4月17日)の調査によると、コロナウィルス感染への不安、国際情勢の悪化などで人々の景況感は低下しているものの、旅行意向は昨年7月の調査から 3.4 ポイント上昇している。男性と比較し、これまで消極的だった女性の旅行意向も60 歳以上以外に上昇傾向が見られると報告されている。現実に目を向けると、今年の夏休みは行動制限がなくなり、多くの人々が久しぶりの帰省、国内・海外旅行を楽しんでいる。また、働く場所、働き方も多様化し、個人が余暇と学習に費やすことのできる時間が大きく増えている。こうした背景から今後もコロナウィルス感染対策を講じながら、国内、海外問わず、旅行やロングステイを検討・実現したいと考えている人は、一定数存在するものと思われる。
余暇という観点から見ると、日本とは異なる文化、言語、価値観に直面することのできる海外ロングステイは、健康、安全に配慮しながら現地でどのように余暇を過ごすか自問自答しながら、いかようにも日々の生活をアレンジすることのできる絶好の機会ではないだろうか。日本にいれば、仕事、地域社会の一員としての役割を有し、家族、友人とのつながりも絶えなかったものが、ひとたび海外ロングステイに身を投じれば、現地での役割も時間も自分自身を基準に設計することが可能である。一方、現地で得られる信頼性の高い情報の量、現地人との時間感覚の相違などから思っているように事が進まないことも予想される。また不慮の事故、体調不良により、現地の医療機関にかかる可能性もある。そこで本分科会では、海外ロングステイを経験した男女にインタビュー調査を行い、より充実した海外ロングステイの実現の要因を明らかにすることを目的とする。質問項目は次のとおりである。
①海外ロングステイ経験を通じて得たものは何だと感じているか(人的ネットワーク、スキル、学習など)
②海外ロングステイ中に困ったこと、遭遇したトラブルはどのようなものだったのか(病気・入院を含む)
③①と②は、日々の意識と行動にどのような影響を及ぼしたと感じているか
予想される発表成果:
・一般社団法人ロングステイ財団が発行する機関誌での成果発表
海外ロングステイを待ち望んでいる方々がどのような意識、行動がステイの充実につながるのか認識し、現地での過ごし方を具体的にイメージすることができるようになる⇒海外ロングステイ希望者、参加者増への貢献
成果の発表方法:
・全国大会分科会報告セッションでの発表
・報告セッションにおける報告書の作成
本分科会は他学会員のオブザーバーとしての参加を受け入れします。本分科会への参加を希望される方は、代表申請者(t.koyama◆kgwu.ac.jp ◆は@マークを示す)までお問合せください。
なお、2022年度分科会への応募は引き続き受付中です。皆様、奮ってのご応募をお待ちしております。